支部長挨拶

学び続けることを支援するために

 平素より、支部運営に関しまして、ご理解とご協力をいただき、ありがとうございます。今年度から支部長を拝命しました岩代でございます。至らないところばかりで、ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 昨年、公益社団法人日本看護協会が「看護職の生涯学習ガイドライン」を発表しました。このなかで看護職が生涯にわたって自信と誇りをもって働き続けるために、看護職それぞれが主体的に学習すること、組織等はそれを支援する責務があるということが示されています。学び続けるには、学び続けることを支援するには、学習を支援するさまざまなツールや学習形態、学習の機会が必要です。日本精神科看護協会北海道支部では地域や医療機関で精神科看護を実践している役員が専門分野のニードを捉え、研修会を企画しているため、現場に即した学習内容を、現地集合やオンラインといった多様化した参加形態で受講できます。今年度から札幌市内だけでなく、道北・道東・道南ブロックでの研修が開催されます。さらに今年度の重点項目にも掲げている「精神科看護職の人権意識を高め、倫理的感受性を磨くための教育活動を強化する。」を取り入れ、看護倫理指導者養成研修会を開催します。そこで、近隣施設との情報交換など横のつながりが持てるという強みもあります。知識や技術を学ぶ場としてだけではなく、精神科看護の楽しさや難しさを共有できる場があることは学び続けるための重要なポイントだと思います。
 コロナ禍以降、会員数が減少傾向にありますが、研修会の参加者数は増加しています。多くの看護職および多職種の学びの場を有効に活用してもらうことで、組織・地域の活性化から精神科看護の質の向上につながり、「こころの健康を通して、だれもが安心して暮らせる社会をつくります。」という活動理念を実現するため、さまざまな困難にも立ち向かい、チャレンジし続けたいと思います。

2024年4月
日本精神科看護協会北海道支部長 岩代 純